4/28 ペルガモン博物館から植物園へ

朝から一人で出かけるが、道中で数枚写真を撮ったところでメモリが一杯とのこと。メモリーカードを忘れてきてしまった。今さら取りに戻ることができないのでiPhoneのカメラで我慢することにする。歩いていたら工事中の外壁に
「最も危険な世界観とは、世界を見たことの無い者の世界観である」アレクサンダー・フォン・フンボルト
と書いてあったので思わずメモる。ここでなくてもあっちこっちにフンボルト兄弟の名前が書いてあったり施設の名前になっていたりして、さながらフンボルト教の聖地のようだ。

朝飯をカフェで食べようと店に入ろうとしたら向こうからシベリアンハスキーの巨大なやつみたいなのがこっちに向かって歩いてくる。恐ろしいので犬に道を譲ろうとしてテラス席のテーブルとテーブルの間に入ったら、なんとこっちに曲がってきた。やめて…….。飼い主の一声で事無きを得たが、旅先の犬にいい思い出は無い。そしてそのデカい犬とカフェに入る飼い主。まじか…….。こっちに来て驚くのはカフェに鳩とかスズメとかが入ってきて飛び回っててもみんな平気な顔をしていることで、今日なんかマフィンを頼んだ女性がトイレに行ってる隙に、スズメがそれをめっちゃ食べてた。衛生的にどうなの、それ。
朝イチでペルガモン博物館に入ってバビロニアのイシュタル門やイスラムのウマイヤ朝やアッバス朝、ペルシア、ペルガモンのアクロポリス等の出土品を見る。ここまで来たら本物を見に行きたくなるのが人情だけれど、行ける日は来るのやら。
自然史博物館と動物園があるのに植物園がないのはおかしいなと思ってたら、ミュージアムパスのパンフレットで発見。フンボルトのオリジナル標本もあるという。中心地からSバーンで7、8駅だから結構遠い部類に入ると思うが、午後から向かうことに。「植物園 Botanischer Garten」駅で降りて向かうと、どうやらこっちは裏側だったようだが、窓口があったので 6 € 払って入場する。植物園と植物ミュージアムが一緒になっている珍しい植物園らしいので、とりあえずミュージアムに向かうことにする。中には研究所が併設されているようだ。展示は昨日の自然史博物館と違って展示方法が古すぎるのでもうちょっとがんばってほしいのが正直なところだけれど、手作り感満載の植物模型を見ていると、愛を感じてしまう。展示の最上階には代々の園長の植物学者の銅像(錚々たる面々)が並び、それぞれのプロフィールが書いてあって非常に参考になった。その中央にはあのフンボルトの赤道直下の植物の棲み分けを示す山の断面図の複製が飾られている。色々考え事をしながらミュージアムを後にする。その後植物園を散策するが、ここはとにかく広くて起伏にも富み、世界各地から集めた植物を地域や種類で分類して植えてある。温室だけでも6、7棟あり、じっくり見てたら一日かかる。植物好きや庭いじりをやっている人なら尚更だろう。植物が好きそうなおばさんがたくさんベンチで佇んでいた。アル中も物乞いもソーセージ売りもいない静かな癒しのスポット。鳥の声もよく聞こえた。

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裏門より(引きの画を他に撮ってなかった……)。