SUMISEI BEST BOOK

住友生命さんの出している本の情報誌『SUMISEI BEST BOOK』2022年5月号の特集「今月の12冊」に拙著『世界を一枚の紙の上に』が選ばれました。3ページにわたって紹介していただいています。保険の法人契約者さんや取引先の方を対象に配られるそうで、一般の方はなかなか目にする機会はないかもしれませんが、もしお見かけになりましたらご高覧いただければと思います。

ヴィジュアル・コミュニケーション・デザイン・スタディ

武蔵野美術大学出版局より『ヴィジュアル・コミュニケーション・デザイン・スタディ 視覚伝達デザイン学科研究室が目指すもの』が出版されます。

私は「2100年の視覚的思考に向けて」というタイトルで、2頁(5,000字)の論考を寄せています。

勝井三雄先生が中心となって組み立てられた武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科のカリキュラムは、20年以上に亘り新陳代謝を繰り返しながら数々の教育的成果を生み出してきました。私は学生として、あるいは講師としてその恩恵に浴しましたが、しっかりとした「体系」があることによっていかに個々の授業が活き、個々人の才能が花開くのかを実感いたしました。本書は優秀賞を受賞した卒業制作の数々を一堂に会して展覧するばかりか、カリキュラムのさらなる進化の可能性について、各教員が各々の専門分野から論考を寄せた一冊となっています。身内褒めではなく、デザイン教育に関心のある方は必読ではないかと思います。

20220326

遅くまで飲んだ夜の帰り際、妻より青山真治氏の訃報。しばし絶句。お会いしたこともお話ししたこともなかったが、氏の映画から、あるいは書かれたものから学んだことは計り知れず、特にまだブログというものが有力な文字メディアだった2000年代後半の氏の日記には、新作が撮れないまま酔って醒めては映画を見、また酔って醒めては映画を見るアルコホリックな日常が赤裸々に綴られており、まだ何者でもなかった私に日々の生きる力を与えていたと思う。『サッド ヴァケイション』を新宿武蔵野館で見た時のことも、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』『こおろぎ』『ユリイカ』を爆音映画祭で見た時のことも、鮮明に思い出せる。マイケル・チミノについて教えてくれたのも氏の文章だった。また新作を撮ってくれると信じて疑わなかった。ショックというほかない。人の死というものは消化すべきものなのだろうか。私には喉につっかえて飲み込むことができない。

生態心理学会 招待講演

日本生態心理学会 第9回大会にて拙著の内容を中心にお話しさせていただくことになりました。学部の同級生である山本尚樹氏に声をかけていただいて感慨深いことしきりですが、折角ギブソニアンの方々を前にお話をするので、ギブソンの「エコロジカル」という概念と私の研究内容がどう交錯するのかについて改めて考えてみたいと思っています。

日本生態心理学会 第9回大会(オンライン開催)
2022年3月20日(日)
14:45-16:15
招待講演
視覚的表象と「⽣態学的」な世界観
⼤⽥ 暁雄(武蔵野美術⼤学)
指定討論:染⾕ 昌義(⾼千穂⼤学)
企画・司会:⼭本 尚樹(⽴教⼤学)

「世界に道しるべを示すために」

代官山蔦屋書店で行われたトークイベントのリポートが雑誌「アイデア」3月号に掲載されました。


「アイデア」No.397(誠文堂新光社)2022/3/10発売

『世界を一枚の紙の上に』刊行記念鼎談リポート
世界に道しるべを示すために

鼎談:大田暁雄,三中信宏,中野豪雄
協力:蔦屋書店 オーム社
構成:瀬下翔太
デザイン:山田和寛(nipponia)


リポートという形なので内容は一部割愛されておりますが、8ページにわたって紹介されておりますので、是非ご高覧いただければと思います。