「アトラス考」第7回

残すところ2回の『アイデア』連載、第7回は19世紀最後の四半世紀に「カルトグラム(統計地図)」を決定的に確立させたE・シェッソンの『図的統計アルバム』を扱います。19世紀全体を通じたフランスの産業化の完了と万国博覧会による知の交流の流れを受け、国民国家が成立する過程の中で統計グラフィックが果たした社会的役割と視覚化の方法論を辿ります。ある種例外的なので殊更に騒ぐつもりはありませんが、その中には何と19世紀の「時間地図」と呼べるものまで。こうなるともはやデザイン史とは一体何だったのかとさえ言いたくなってきます。

連載│アトラス考─生態学的世界観の視覚化
第7回 エミール・シェッソンと『図的統計アルバム』――国民国家のフィードバック機構
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