10月某日 台湾日記4

ホテルで粥と炒め物の朝食を摂る。素食対応でありがたいが、朝から油物は慣れない。午後からスタバでzoomをする予定だったので、午前中少し散歩しようと駅方面に繰り出す。軒先で枝豆を剥いている家族を横目に見ながら、小さな廟に参る。半立体で聖典の一場面を描くスタイルが定番のようだ。
その後歩いていると葬式らしきものに出くわす。はじめ、これも廟かと思ったが、何某先生の等身大写真が中央に飾られているので多分葬儀なのだろう。皆普段着なのだが、受付を担当している黒いスーツの女性だけがやたらめかしこんでいて、対比が面白かった。
ガードをくぐり、線路の反対側に抜けると、巨大な市場があった。やたらと原付が多いなと思っていたが、なんと彼らは原付に乗ったまま野菜を物色しているのだ。気になる店があればそのまま原付を店頭に突き刺し、商品の入った袋を手に取ってはまた別の店へと走って行く。日本なら普通に脇見運転で捕まるところだが、あまりにも市場が広いので黙認されているということだろう。白いゴーヤがたくさん売られていることが印象的だった。
長時間のzoomをした後、駅に向かう。電車の形をしたキオスクで念願の素食駅弁を買い込み、台北行きの列車に乗り込む。フェイクの排骨とえび、それに紫芋の天ぷらや椎茸の煮物、蕪菜炒めなどが入って450円。五時間半もの間鉄道に揺られ、九時過ぎに台北着。
同じホテルにチェックインし、もう外に出たくはなかったが、何か食べないとやってられないので開いてる素食屋を探す。最初にやっていたのは双連にある鉄工所の閉店後に開いている店。陽春麺というラーメンと、肉風に巻いた湯葉に甘いタレを絡めたものを頂く。この辺りは工場街なのか、建物の雰囲気が周りと全く異なっていた。
その後、欲が出て寧夏夜市に足を伸ばし、素食屋で素魯飯と米粉麺を食べる。少し食べ過ぎの腹でホテルまで歩いて帰り、日付が変わる頃眠りにつく。