3月7日 11ヶ月ぶりの再会

朝、6時ぐらいの電車で出発。新宿でDVDを返し、京成線で成田入り。出発ロビーの階で靴下やらタオルやら寺さんへのお土産やらを買い込んでチェックイン。最後の日本食は杵屋の讃岐うどんにした。
初めてKLMに乗ったのだが、予想通りブランディングがものすごく徹底していて、機内食のパッケージからスプーン・フォーク類、ブランケットに至るまで全てロゴ入り。飯はオークラのケータリングとかを使ってるらしく、結構うまい。そのかわり、この便は個別テレビがなくて、心なしかBAより狭い。エコノミーって人として扱われてない気がする。この狭さはいくらなんでも詰め込み過ぎ。日本人の中では大きめの僕もヨーロッパではアベレージだろうと思うんだが、足がほとんど動かせない。いつもエールフランスを使っているらしい隣のおばさんは「テレビもなしにこの空間で10時間も過ごすなんて、ワタシ死んじゃうわ!」とわめいていたが、わからなくもない。エールフランスはさぞかしよいのだね。
共用テレビではウディ・アレンの新作と「トウキョウソナタ」がやっていたが、ヘッドセットが配られなかったのでまあいいやと思い、ケヴィン・リンチを読む。寝起きしているうちにアムステルダムに着く。トランジット中に両替所を覗くが、1ユーロ147円とかもの凄く悪レートで円が買われていた。売りなんか107円だったし。成田で127円で替えといてよかった。
現地時間で同日20時頃バルセロナに到着。列車のホームでいきなりデジカメが故障するも(レンズカバーが開きっぱなしでエラーが出る)、電池を外したり荒技を使ってなんとか直す。ヒヤッとした。
寺さんとホテルで合流する予定だったので、滞在先ホテル最寄りのSants駅へ移動するも、駅に設置されているだろうと高を括っていた周辺地図が全く見当たらない。家のプリンタがインク切れでbooking.comの地図をプリントアウトできなかったため、携帯に画面メモしといた地図を取り出してみるが、やっぱりわからない。なんとなく見つかるかと思ってウロウロするが見つからず、辺りは暗いし(後から知ったがスペインのディナー・タイムは凄く遅いらしい)、酔っぱらったパンク風の兄ちゃんに「アミーゴ!」とか話しかけられるし、俺はお前の友達じゃないよと思いながら不安に包まれたのだが、出口と方向が合ってることは理解して、ホテルらしきものが見えない方向を信じて歩き出すと、看板の電気が付いてないホテルが、目指す場所であった。結局、駅から5分だった。
ロビーで「Professor Terayamaに会うことになってるんだが」と言うと、「同僚か?」と言われ、面倒なので「Yes」。あらかじめ教えられていた部屋番号と同じ部屋にいると言われたのでそこをノックすると、中から声がして、ドアが開くと寺さん夫妻がいた。何か変わってるかなと思ったら、意外と普通だった(笑)。夜はワインやらウイスキーやらを飲みながらチーズを食べ、現実に戻すから悪いなと思いつつも頼まれていた伝言事を伝え、明日のプランを建てて寝ることに。僕は外国で日本人に会うことは少ないが、先生達とバルセロナで会っていても、その感触は不思議と「普通」なのだった。もうちょっと異化されるかなとは思ったけど(笑)。