4/18、4/19

4/18
前日のおかげで昼まで立ち上がれず。おかげで成瀬の『鶴八鶴次郎』を見ることが叶わなかった。私はこうして人生を損していくのだろう。
昼から友人達を連れて大きな本屋を二軒まわり、本を購入。前を何度となく通っていたが入ったことのなかった「Gibert Joseph」はビルまるごと本屋で、入ってみるとその大きさに驚く。なんというか、パリっぽくない大きさだ。例えるなら八重洲ブックセンターというところか。語学の本は悩みに悩んで結局買えないのに、レシピ本は2分で買える私。
オデオン近くのギャラリー街を通ったが、マレ地区のギャラリーとは全然違ってとにかくオカネモチっぽい。現代アート鑑賞がブルジョワのたしなみとでも言わんばかりだ。街のギャラリーでしれっと仏像を展示している感覚もすごい。あと、ひとつ貴重書屋を見つけた。「Livres Anciens」って「古書屋」って訳すわけにはいかないし「古文書屋」でもおかしいから「貴重書屋」とでも言うしかない。
夜は遅くまで日本の仕事をする。

4/19
食べるものが何もないので食材を買いに30分ほど歩いてムフタール通りまで行ってみる。正午過ぎてたので危なかったが、なんとか材料を購入。初めてまともに肉を買うことができた。というのも、こちらは肉の相場が日本と全然違って、鳥ムネがスーパーでキロ3千円ぐらいしたりする。そしてこちらのスーパーは決して安くて品質がそこそこの品を売っているわけではない。マルシェがいいのかと言えばそうとは限らないし、買い物にかなりの選択眼が要求される。とにかく物の値段なんてあってないようなもので、何かと付加価値をつけて高くしようというのがこの街の仕組みなので、「他にたくさん商品があるから」「日曜や夜遅くでもやってるから」「周りに店がないから」「観光地だから」などの理由で値段が全然違うと思う。だいいち肉の部位の名前がまだ覚えられないし。どこでどういう買い方をしたら得なのか、まだ手探り状態である。
帰って仕事を一つ片付け、今日買ってきた材料でプティ・サレを作ろうと思うが、よくよくレシピを読んでみたら、ドゥミ・セル(1/2塩漬け)の肉を買うべきところを普通の肉を買ってきてしまったので(よく考えてみればそりゃあそうだ)、しょうがなく半日塩漬けにしただけの肉で挑戦してみる。結果、そこそこ食えるのだが、塩分と旨味が足りず、結局マスタードで味を足しながら食べる邪道っぷり。こっちの生活に慣れるのにはまだまだ修行が足りませんですばい。