4/4 郵便局

フランスに長期滞在するためにはビザだけではなく滞在許可証(Carte de Sejour)を申請しなければいけないのだが、これを申請するためにはまず大使館でもらった書式の残り半分を埋め、書留(配達通知郵便)で送らなければいけない。インターネットで調べたところ、配達通知は「Lettre Recommandé avec avis de Réception」といい、郵便局の窓口で頼めば伝票をくれるとのこと。さっそく9時過ぎから橋を渡ってサン=ルイ島の最寄りの郵便局に行ってみるが、土曜日は10時からとのことでまだ閉まっていた。部屋に戻るのもあれなので、島を半周する。この辺のことを全然知らないのだが、何かこだわりのありそうな店が多い雰囲気で、観光客らしき人たちが群がっていた。純粋散歩ができる余裕ができたら行ってみたい。郵便局に帰ってみると開いていて、フランス語しか喋れなさそうなおじさんとおばさんに片言で尋ねながら、なんとか送れたらしい。めんどくさそうな顔をしていたおじさんの顔が急ににこやかになる。この国の人たちは、注文や質問をした時はつっけんどんだが、会計の後や問題が解決した時はとてもフレンドリーになるような気がする。

ついでに近所にあった、昨日勧められたパン屋の1つでブリオッシュ・スイス(チョコチップが入ったつぶれた革靴みたいなパン)を買って食べて感激する。何を隠そうこれが私の一番好きなパンである。日本ではあんまり売っていないが、初めてこれをパリで食べた時は、世の中にこんなに美味いパンがあるのかと思ったが、今日のも然り。でも店によって結構呼び名が違う気がする。ちなみに2番目に好きなのはベーコン・エピだから覚えといておいてください。

必要なものを買い足したいのだけれど、とりあえず散策がてら左岸へ渡る。サン=ニコラ・デュ・シャルドネ教会(Église Saint-Nicolas du Chardonnet)に立ち寄ってみるとミサの最中で、観光客で申し訳ないがしばらく座ってミサを聞く。かなりアンプリファイされていた。近くで市場が立っていたので、買い方がよくわからないながら、周りの真似をしてあれこれ買ってみる。要領がわからないのでついつい買いすぎてしまい結構高くついたが、私的にはこんなに楽しいことはない。近所でフランス語のレシピ本も買い、とりあえず一回帰る。

M澤氏がパリでルクルーゼを買って米を炊いて暮らしていたとの情報を聞いてぜひ真似しようと思っていたので、これまた近所のデパートへ行く。伊勢丹みたいなものだろうが、文房具フロアがとんでもなく充実していて、文房具売ってないし高いと言っていた出発前の前言を撤回する。文房具が高いのではなくて、文房具に金を払う国だという評価に変わった。ところでルクルーゼは確かに日本より安いのだが思ったよりでかくて重い。M澤氏はこれを日本に持ち帰ったというが、実物を前にするとそんな自信は全く無くなる。だいいち結構小さめのトランクで来たので、多大な犠牲を払うことになりそうだ。とりあえず保留にし、電器屋でドライヤーを購入。晩飯の材料を買い足して部屋に帰る。

それにしても2日間、近所をぐるぐるして疲れた。

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これが寮です(が、私の部屋はこの建物ではありません)。