So close, so close. And yet so far away.

2回見たってうまく言葉にできる気はしないが、それぞれのシーンが明確に頭に思い出されて描写ばかり書いてしまう『ジャージー・ボーイズ』。ひょっとしたら思い出されるシーンの断片を全てつなぎ合わせたら正確に最初から最後までつながるんじゃないかというぐらい明確。気付けば「お・わ・ら・ない(Oh What a Night)」と口ずさんでいる昨今であります。すごく変な映画だとは思うけど、他の新作映画を捨て置いてこれを繰り返し見ても後悔は無いような映画だと思う。エンディングはものすごい多幸感に包まれるけど、どう見たって死後の世界で、映画が死ぬ瞬間すら体験してしまう。もう1回見たらこのおかしさを言葉にできるだろうか。

流石にフランキー・ヴァリの人生に自分を重ね合わせる程傲慢ではないけれども、友人の借金を引き受けて家族を失ったフランキーがラヴ・ソングで再帰するシーンをきっちり撮るところに泣かんではいられんでよ。