4/12 建築・文化財博物館

午前中を潰してコインランドリーで洗濯。しかし全く使い方がわからず黒人の人に教えてもらう(なんかすごく嫌そうだけど優しかった)。例のごとくパリパリになってしまったのだけど、柔軟剤を入れてただけマシか。でもよく考えたら1回洗濯して40分乾燥機かけると10ユーロぐらい吹っ飛ぶな。うーん。どう考えたって1ユーロ100円ぐらいじゃないと割に合わない。パリだからということを差し引いたとしても、高い。
昼からシャイヨー宮にある建築・文化財博物館へ。ここもすごい。フランス各地の教会や聖堂の建築・彫刻を実際に型を取って持って来て、時代・様式を比較して学ぶことのできる複製比較博物館。構想は建築家ウジェーヌ・ヴィオレ・ル・デュクだが、複製品でもいいから一カ所に集めて比較してしまおうという心意気にポール・オトレにつながるものを感じる。個人的には意匠が意匠として洗練されるルネサンスより前の12世紀前半のロマネスクやゴシック初期のものが興味深い。ちょっと暴論気味だけど、何でも洗練ていないほうが一番面白みがあるのではないだろうか。いやもちろん洗練されていて、かつ野心的なものがあるのは知っているけれども。やたらめったら人物を彫り込んでる様は「あ、これは千手観音」「あ、これは五百羅漢」「これは十人神将だ」と何か日本と通じるものを感じます。
そして2階へ上がると一気に時代が下って、いきなり水晶宮の模型とオスマンのパリ大改造の比較模型。左に行くと極地建築の実験やら私の泊まってるラ・デファンスの超高層建築の模型やらがあり、右に行けばガルニエ先生の『工業都市』の模型(!)やら余暇の為の建築、図書館やメディアテークの建築がそれぞれ特集されており、その奥に鎮座するのはマルセイユのユニテ・ダビタシオンの実物大モデル。そしてちゃんと2階まで上がれる。日本にはそもそも建築や都市の博物館という概念すらまともにないので、ふらっとツーリストが来てこんな貴重な模型や本が見られるなんて、素晴らしすぎる。建築学生は大枚払ってでも来るべきだろうねえ。うーん、気分は幕末の洋行使節団。ユニテの模型を堪能した後に、あれ、まだ壁画とか祭壇画の分野がある……と気付く。流石にお腹いっぱいで違いが全くわかりませんのでギブアップ。地下でジャン・ルイ・公園監修の企画展があったので行ってみたけど始まるのは月末だった。また帰り際に寄ろう。
気がつけばもう17時近くで、博物館関係は終わってしまうなあ、と思っていたら目の前にエッフェル塔があるじゃあーりませんか(チャーリー浜)。初めて見た。パリはなんやかんや3回目だけど、初回はコルビュジエ巡りとかしてただけで、2回目は大学図書館に行っただけなので、エッフェル塔どころかルーブルもオルセーも行っていない。で、間近で見ると100年前にこれを建てるのはさぞかしエポックメーキングだったろうな、という構造美。よく見るとキュヴィエ、ラプラス、ラヴォアジエ、アンペールなど科学者の名前が中腹に刻まれているのだね。この感覚は日本には無いなあ。
その後、シャン・ド・マルスを通ってセーヴル通りをサンジェルマン・デ・プレの方に歩き、ルーヴルまで行って電車で帰る。途中、良さげなチーズ屋があったのと、日本で言う伊勢丹みたいな「ボン・マルシェ」が恐ろしく楽しかった。今日は胃がシクシク泣いているため何も買わず帰ったけれど。
ちなみに今週の食事は、ほとんどスーパーの惣菜かテイクアウト。いかにケバブを避けるかが今後のテーマになりそう。でも今日買ったスーパーのカレーは当たりだなあ。

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Oさむさん早く日程決めて。