10/7, 8, 9 ラストスパート

10/7
朝、ホテル隣りのコインランドリーで洗濯。その間、向かいのパン屋でほうれん草のキッシュを買い、部屋に帰って食べる。例のごとく美味。
実はもうパリで最低限やらなければならないことは済ませてしまったので、とりあえず新凱旋門グランダルシュに登る。ガラス張りの球体エレベーターで登ると、展望台のあるフロアへ。展望台は遠くしか見えないのでイマイチだったが、旧凱旋門まで一直線に伸びる道を目の当たりにできるので、それはそれで良し。
RERなどで凱旋門まで行く。面白くも何ともないシャンゼリゼ大通りを歩いてルーヴル近辺まで行く。途中でトリュフォー「緑色の部屋」のナタリー・バイが主演の映画「LA CALIFORNIE」の告知を見つける。大御所になってるようだ。
ルーヴル博物館は土曜日のせいかピラミッドの外にも行列。この近辺を歩くと日本人のおじさんおばさんが大挙をなしている。こういう時はなぜか嫌気がさすし、そもそも入る気がなかったので、ルーヴルはパス。
パレ・ロワイヤルを通ってギャルリー・ヴィヴィエンヌへ行き、TCを崩しにオペラまで行く。途中、ラーメン屋を見つけたので試しに入る。その名は「SATOSHI」。店員は案の定日本人ではない。「鴨ラーメン」を頼んで待っていると、日本人のおじさんが3人で入ってきたが、フランス語がわからなくて面食らっていた。ラーメンは割とうまい。近くで沖縄料理屋を見つけたが、看板の「にほんりょうり」が「しこほんりより」になっていた。明らかに日本人ではない。再びギャルリー・ヴィヴィエンヌへ行き、老舗のヴァン・カーヴでお土産のワインを買う。
歩いてサン・ジェルマン・デ・プレ近辺へ行き、映画関係の古本屋で本やポスターを漁るが、めぼしいはなし。その後歩いていると、セーヌ川沿いの古本市(ブキニスト)に出くわす。見れば、ずっと欲しかった博物誌のページがばらして一枚一枚売られている。しかし何しろ店が多いので、しばらく見て歩く。15世紀のマニュスクリプトや楽譜なんかも平気で野ざらしで売られている。1時間程見て回った後、向かいに店舗があるのを発見し、入ってみる。無知でもともと、「ビュフォンはありますか?」と聞くと、「ビュフォンは無いけど19世紀の博物誌ならあるよ」とおばあさんが。「昆虫がほしいです」と言うと、いくつかの束を見せてくれたので、しばしそれを見つめ、興奮する。見上げれば、18世紀の星図や、パリの発展がよくわかる6枚の地図などがある。知的興奮で恍惚し、しばらく見ふけった後、2枚の昆虫を買うことにする。おばあさんは「ほら、あなたの昆虫よ!」と言って渡してくれた。近くには「SHAKESPEARE AND COMPANY」など、やたらと古い本屋がたくさん。パリ楽しい。
夜は「Paris, Je t’aime」というオムニバス映画を見る。パリ20区を20人の監督が5分ずつ撮ったもので、こういうオムニバス系の中ではかなりよかった。太ったジェラール・ドパルデューと、ジーナ・ローランズ、ベン・ギャザラや、ジュリエット・ビノシュ、ファニー・アルダンら老優たちからウィレム・デフォー、ナタリー・ポートマンまで豪華なキャスト。存じ上げなかったが諏訪敦彦という日本人監督も変だが面白いのを撮っていた。有名どころではアサイヤスやガス・ヴァン・サント、コーエン兄弟など。
その後、フォーロム・デ・アールの近くを通りがかると、何やらアフリカ系の人たちが太鼓や笛を持って騒ぎ始めた。だんだんエスカレートして、周りの人もたくさん巻き込んで、盛り上がった。苦情は出ないのか?と一瞬思うが、そんなことよりこんなゲリラ的な祭が起こるなんて、素晴らしい。しばらくの後、彼らはパレード的に観客ともどもどこかへ行進していった。

10/8
ポンピドゥーで「Le Mouvement des Images」展を見た後、ピカソ美術館へ。ピカソは教科書に載っていないような作品がたくさん見られて新鮮だった。

10/9
朝から最後のムンダネウム詣をして、ブリュッセルの駅でお土産のチョコを買い、旅程を終了する。