4/6 ミスター・ローレンスの日本語全然わからない

昼間にちょっと行ってついでに買い物して帰ってこようと思っていた映画館が、行ってみたら見当違いだったためにリュクサンブール公園近辺を一周することになり、結果クリュニーで大島の『戦場のメリークリスマス FURYO』とベルトルッチの『革命前夜 Prima della rivoluzione』を見ることとなった。『戦メリ』会場では隣で並んでいたフランス人のおばあさんに話しかけられ、私は小津、成瀬が大好きで、最近は山田洋次の『小さいおうち』がよかったわ、今は谷崎を読んでいるの、とフランス語版の谷崎の本を差し出された。「それはエロティックですね」と答えそうになったが、やめておいた。小津、成瀬と山田を一緒にするなよとは言いたかったが。

イタリア語映画をフランス語字幕で見るのはさすがに無理があったが、わけがわからなくても昂揚し陶酔させてくれるのはベルトルッチがベルトルッチたる所以であり、わけがわかっても退屈な映画とはワケが違うのだ、と確信するところではあったが、微笑ましいシーンもあり、若々しいヌーヴェルヴァーグっ子っぷりが至る所に現れているが、これを撮ったのが23歳だと思うとちょっと死にたくなるほど驚異的な才能である。

すっかり夕方になってしまったので必要な買い物をして帰る。ついに座布団っぽいクッションをゲットした。これで尻を冷やさずに仕事ができる(寮の椅子が寒いのだ)。

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パリ大学芸術・考古学科。かっこいい!ボーザール出身でローマ賞を受賞したポール・ビゴ(Paul Bigot)の仕業らしい。