3/8-11

3/8(火)
旅行帰りの割には意外と爽快に起き、リフレッシュした気持ちでフラ語講座へ。たまに旅行に行って帰ってくると割と聞き取れるようになっているのはなぜか。喋れなくてもしょうがないや、ぐらいの気持ちだからか?
手続き、方々へメールなどしていると1日が暮れる。
夕方、同じ大学から来ている人に話を聞く。

3/9(水)
方々へメール。
請負仕事を2件済ませる。

3/10(木)
午前中、フラ語。
昼、入ってみたらなぜか日本人の方がやっていたバスティーユ近くのサンドイッチ屋で昼食を食べていたらケルンのAからメッセージが入り、パリに到着して近くまで来ているとのこと。帰り道で八百屋を見ていると後ろから声をかけられた。こないだまでケルンで一緒だったのに、奇妙だ、いかれてる、と話す。うちに荷物を置いて彼女は髪を切りに出かけて行った。
夜、Aと合流して初めてのパレ・ド・トーキョーへ行き、アルゼンチンの友人Fのパフォーマンスを見る。全部で3時間ぐらいあるから抜けていいよ、と言っていたので途中で抜けて他の展示を見る。予想通り「あなたが思ってるほど面白くないし、あなたの人生にも興味ないよ」と言ってあげたい現代アートの作品ばかりで、その中でなぜか上映されていたラウル・ウォルシュの『Silver River』という映画の抜粋を何度も見て目の保養。しかし「あなたにウォルシュを抜粋上映する権利なんかないよ」とも言ってあげたい。美術館というよりはアーティスト気取りの人たちのパーティー会場のような。プラス・ディタリーでいつものラオス料理食べて帰る。

3/11(金)
昼、Aと合流してパリ郊外ムードンにあるアルプ財団へ。ムードン=ヴァル・フルーリー駅から坂道を登り、快晴のせいもあってまるで南仏のようなテオ・ファン・ドゥースブルグ邸を外から見る。ここはドゥースブルグが妻ネリーと自分の為に設計したが、完成前に死んでしまったため、最後のファサードの彩色は妻が完成させ、住んだという。北東向きにアトリエの窓が開かれ、南西向の通り側からには黄色いシャッターのガレージと1階の青い扉、黒い手すりのあるテラスしか見えない。月初めに一度開放しているようだが、気づいた頃にはタイミングを合わせることができず、今回の滞在では見ることが叶わなかった。
ネットでダウンロードできるムードンの地図にはアルプ財団の所在地は載っていない為、若干迷いつつ散歩を楽しみながら、財団に辿り着く。財団と言ってもアルプと妻ゾフィー・トイバー=アルプの住居とアトリエであり、中には二人の作品が飾られている。アプローチからは2階建てに見えるが車面に建てられているため実際は3階建て(もしくは2階+地階)。窓から庭越しに見えるのはアルプとトイバーそれぞれのアトリエ。2人別のアトリエを使っていたらしい。3人で「こんな家が持てたら」と話しながら見て回る。『へそ nombril』、『いたずらっ子(小悪魔) lutin』のブロンズ。トイバーの作品は少なめなのが残念だった。
そのままムードンの街を歩き、プルーヴェの住宅群に向かう。途中、道行く人たちが皆挨拶してくれるのに驚く。パリから少し出ただけでこの変わりよう。観光客は全くいないし、用事があればパリには出られるし、家族で住むには最高のところだろう。天文台近くの公園からはパリから数分とは信じられないぐらい最高の景色が見渡せる。
プルーヴェの住宅群は緊急時の住宅要請に応えるため提案された14のプロトタイプ(建築としての設計はAndré Sive)。結局提案は却下されたためここにプロトタイプだけが残ることとなったという。「Métropole」と「Coques」の2タイプ。多くは人が住んでいる。森に隣接する立地で、かなり気持ちの良い場所だ。建築を見に行くときいつも将来の家やアトリエを見る気持ちで見てしまうけど、そのチャンスははたして来るのだろうか。