シェフ

『アイアンマン』がそんなに出来が良かったわけではないし、『カウボーイ vs エイリアン』もちょっと荒唐無稽に過ぎたジョン・ファヴローの『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』が思いのほか良作だった。主演ジョン・ファヴローの軽口デブっぷりは言うまでもなく、愛人スカーレット・ヨハンソン、 元嫁の元夫ロバート・ダウニー・Jr、レストラン・オーナーがダスティン・ホフマンという面々は確かにこの映画を支えているが、これは誰がなんと言おうとジョン・レグイザモ萌え萌え映画であり、レグイザモが出てる映画にハズレなし、というレグイザモ仮説を着想させるぐらい徹頭徹尾レグイザモ映画なのである。実際、レグイザモが出てきた瞬間に映画が活気づくのだから、もっとレグイザモを出せ!ファヴロー、お前がいいやつなのはわかったからレグイザモを出せ!と言いたくなる。

映画館から出た時、ここがアメリカ大陸ではなく、すぐ近くにソウルフード屋台が無いことを呪い殺したくなる映画である。我らがソウルフードとはいえ味噌串カツを食っても満たされなさそうなので、インド料理屋に駆け込んだ次第。おいしいは正義。