4/13 骨

とりあえずパリの前半最終日。オーステルリッツ駅まで行って植物園・自然史博物館を見ることに。日曜日で近所の店が徹底的に閉まっているので、植物園横のイタリア系の店で食べることに。だが、給仕のおばさん(田中眞紀子似)の愛想が異常に悪い。こっちも段々腹立たしくなってきて、なんでこんな扱いをうけなきゃならんのかと訝しむ。ただでさえこんなに高いのに。早くあんなおばさん忘れよう。

植物園の前の通りは「ビュフォン通り」。この時点で期待高まる。でもほんとは植物園を見に来たというよりは「古生物学・比較解剖学博物館」を見に来た。全く前情報なしにカンだけで来たのだが、いきなり人体解剖図から飛び出てきたような模型(マスカーニ君とでも名付けようか)の先導により、動物の骨達がこちらに向かって大行進。「進化大陳列館」と対になっているとは全く露知らず、この建物まるごとホネ、ホネ、ホネの大行列。というよりこっちがオリジンか。またもやお見逸れしやした….。そして2階に行くと今度は恐竜達のホネの大行列。いやあ、恐竜展なんか行ってる場合じゃござあませんわ。フランスは芸術以前に一大科学国家だったことを思い知らされる。キュヴィエやラマルク、ビュフォン、ドルビニ達がやってたことの功績が今こうしてみられるのだから凄いよなあ。ちなみにこの動植物園を歩いていると彼らの像や彼らの名前が付いた部屋なんかがある。こういうことが色々つながってハッとするのも博物図譜展をやってたおかげだ。
その後、8年ぶりぐらいに「進化大陳列館」に行ってみたのだけれど、あれ、なんかダメになってないか?2回目だからかもしれないし、ホネの大行列を見た後だからかもしれないが、展示物も閑散としてるし、内容が浅いし、ただカッコ良く並べただけの様にも見える。おかしいな……2回行くもんじゃないのか。
ちょっとがっかりしながらトボトボとカルティエ・ラタンまで歩き、気分直しにクリュニー中世美術館へ。やはりここは良い。展示の内容といい、密度といい、陳列といい、照明といい、これだけ小さな建物で大掛かりなことをやらずこれだけの展示ができるんだから、他の「我が国の威厳!」的な万博系博物館とは対極的に素晴らしい。ここは『貴婦人と一角獣』でも有名なところなのだけど、今回は出張中ということで見られず。前回も見られなかったような気がするが、縁がないということか。来るたびに発見があって、良い博物館というのはこういうものだろう。
はてさて、行きたいところに全て行ってしまったが、ホテルに帰るには早すぎる。散歩がてらルーヴルの地下でアップル・ストアに寄り、電源のプラグ部分だけ売ってないかと思ったが、ワールド・トラベル・セットとかいう各国のプラグがセットになったやつしか売ってなかった。そんなにいらんわ。そのまま歩いてたらコンコルド広場に出たので一周まわる。円周上に「リール」「ストラスブール」「マルセイユ」「ボルドー」などとフランス各地の地名がついた女神像が建っていたので、暇だから一周回る。それにしてもこのオベリスク、ほんとにエジプトから運んできたんだろうか。壊れるだろ、普通。

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マスカーニ君が写ってる写真は残念ながらブレていました……。