2009年2月アーカイブ

今日はカメレオン発表予定者の宴。
まっつん、石塚さん、ソンさん、僕で、まつい弟の働く居酒屋で。
最近、デザイン教育に猛烈な古さを感じ始めていて、それはうまく言葉にできないのだけれど、排除というモダニズムの負の部分に感じることだったり、「作品」という考え方がただのカッコつけに思えたり、コミュニティ(ゲマインシャフト)ではなくソサエティ(ゲゼルシャフト)に生きていることを肯定する必要を感じたり、純粋な空間操作だけを論じることに疑問符が5つぐらいつけたくなったり、まあまあ色々感じていたのだけれど、今日は言葉を選ぶことなくKYな質問をぶつけ合って、共有する問題意識とか、疑問から腑に落ちた部分も多々あって、「できていないこと」を率直に認め合うことをしなければ次のデザイン教育は生まれてこないだろうと密かに確信した。
とりあえずあと一ヶ月半は泥臭く格闘することになろう。
拍手する
コリン「ジュリアン」を。映画の純潔性などを目指そうとするドグマ95はくだらないとは思うが、「映画は基本的に幼児期にあると思う」と考える姿勢は共感できるし、なにしろラースの5倍ぐらいは天才的だった(いや、「奇跡の海」はすばらしい)。精神分裂症の映画だと語られているが、出産を巡る話であろう。クロエがヘルツォークの散髪(だっけ?)をするシーンのクロックワークのようなカメラの動きが印象的だった。しかしDVであの色感はあり得ない....。

S女史の薦めで見た「リトル・ミス・サンシャイン」。もはやイーライ君(「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の。本名ポール・ダノ)が出ているだけで映画になっている。いや、彼が出ていることなんか知らなくて、どうせ子供がかわいいとかその類いの話だと思っていたらイーライ君ですわ。そんでゲイのプルースト学者とか怪しげなビジネス本だそうとする親父とかアルトマン風のじじいとか、今イチキャラ立ちしてない「家族」が出てくるんだけど、いつしか手で車を押さないとギアが入らない車を押すというベタベタのシーンが感動的になり、ミスコンの会場をぶち壊しにする卑猥なダンスでさえアメリカ映画になっていた。やはりウェスとは一線を画しているが、楽しめた。

LF業務もいつしか3日が経つが、こちらの謝恩会の二次会に出れないことが判明(渡欧のため)。我ながらバッド・タイミング。愛しているのに。今日はポイズンとヒトミンとイジリーま○だ氏と飲んだ。イジリー氏が店員いじりだけは強くて面白かった。豊洲駅前テニスは次回と言うことで。
拍手する
「007 カジノ・ロワイヤル」は、終止エヴァ・グリーンの事ばかり気にしてしまったが、やはり航空機の中で見たものなど信用ならないのであって、まったく記憶にない冒頭部から初めて見る気持ちで見た。バヌアツならぬナベアツみたいな名前の国の件など全く記憶にないし、クライマックスがカジノというのはアクションばりばりの007的にいかがなものか。殺しまくるボンドは嫌いではない。あの超高所アクションはさぞかし目眩のする方が多かったであろう。

コリン「ガンモ」はウサギちゃんが両手を広げて坂を滑っていくシーンや、トイレでアコーディオンを弾いているが突然猛スピードで弾きならすところなどが印象的。

フィンチャー「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」。なかなか凄い脚本。妻の出産シーンでウロウロしながら所在なげに出産を待つブラピの顔をひたすら捉えつづける演出は決定的。構造的にはイーストウッド「マディソン郡の橋」を思い出し、主題的には「コッポラの胡蝶の夢」を。予定調和か予定崩壊か。スタッフロールも逆回しするべきではなかったか。女スパイを演じた女優さんが冴えていた。照明的工夫もチラホラ垣間見えた。久しぶりに映画に人生を感じた。しかしケイト・ブランシェットは不思議な女優だと再確認した。
拍手する
2月からS大の方で「ラーニング・ファシリテーター」というのになりました。博士課程生対象のプログラムで、TA以上RA未満(しかしここにはRAは不在)、というもの。2月から新設のポストなのだ。しかし、4月には一旦契約解除となってしまい、その後は未定で、希望的観測だけが残っている。

で、今日は初めての勤務日(自分設定)だった。とりあえず、コンピューターの管理と新規導入機材などを勝手に検討し、勝手に机のレイアウトを妄想したり、サーバー導入を話し合ったりした。ここには助手がいないし教務補助もいないが、学科全体の事務の方はいる。なのでそことの棲み分けを早急に把握しなければならない。というわけで一回目のハンコを出勤簿にポーンと押し、個人的作業もした後、明日が修論提出期限の学校を去った。
拍手する
昼間、急に蛍光灯が切れた。マァ帰りにコンビニででも買えばいいだろうと思っていたが、環状の物は30型というやつしかなくて、うちにひつような32型と40型はなかったため、今夜は暗闇祭である。

昼から川崎市民ミュージアムに「粟津潔 複々製に進路を取れ」展を見に行く。二時に出たのに着いたら四時。急いで見なきゃと思ったが意外とスペース小さくて15分ほどで見れてしまい、40分もののインタビュー映像を一周見る。作家の時代/アクの時代=グラフィズムの時代ということがよく体感できた。あの「視覚伝達デザイン」という言葉にはこれだけのアクがコノテートされていたのだ。そう、我らが学科名はあの60年前後のキナ臭さを十分に含んでいるはずだ。しかしあの作品群のアクに対し、インタビューで語られていた教育論(「教員は自分の範疇だけではなくて新しいテクノロジーを引き受けた教育をしなければならない」(解釈的引用))は随分澄んでいたように思える。本当はその懐の広さを踏まえて作品も解釈されるべき、と感じる。
それにしても悟ったのは、はっきり言って60年前後の日本のことに81年生まれの若僧がイメージを馳せることは不可能である。共感もしない。だからはっきり距離を取りたいと思う。否定ではない。「違う」のである。僕は自分の仕事をやるし、史的には押さえるべきだという見えないプレッシャーからは逃れたい。

その後、直で英語に行って、S氏とエヴァ・グリーンのことなど話しながら帰宅。
拍手する
ムサビの卒制展の仕事も終わったので芝浦に行ったらこっちはこっちで翌日が卒計の図面提出でテンパっていて、ムサビ的感覚からすれば後輩の卒計を先輩が手伝うなんてあり得ないが、それは毎年のことだからまだしも、今年は特に大変な状態みたいで、優しいツンデレのM2が手伝っていた。

僕は「1960ポスター」のインタビューのテープ起こしをようやく精査して先生にメールした後、「じゃあね」と言ってコッソリららぽーとに行って「007」の新作。あれだけさんざんテレビで旧作が放映されようが見向きもしなかったんだが(ピアース・ブロスナンは受け入れ難い)、金髪のボンド君になった前作をたまたま飛行機のちっこいテレビで見てから、ヒロインがエヴァ・グリーンだったこともあって興味を持ち始めて、あのモーレツな拷問は忘れ難いが、今回はもうカーチェイスだのボートチェイスだの屋根づたいの銃撃戦だのてんこもりにアクションシーンが詰め込んであって、それはトニー・スコットだとか「バンテージ・ポイント」だとかのように興奮はしなかったけど、わかりやすく楽しめた。組織だとか政治だとかの話がわかりにくかったが、まあそんなことどうでもよくなってたし、復讐がわかりやすく復讐になっていた。ヒロインのねーちゃんがパッとしなかったけど。前作のエヴァ・グリーンはあくまでエヴァ・グリーンそのものの良さで、それをうまく引き出せたかどうかは甚だ疑問だと思うようになった。

次の三日間は院試特別シフトの為連続して学校で、31日を以てようやく日常業務終わり。意識もせず日々が過ぎていたのでわからなかったが、そういえば日常業務が終わり、と言うことはあんなに当たり前に毎日顔を合わせていた学生達のほぼ四分の三はもうしばらく会うこともないということに気がついて、残り四分の一の「巣立つ」側の卒業予定生の方が「残る」側よりもまだ若干の付き合いが残っていると言うちょっとねじれた状態。これを機に学生とメアド交換をしとかないと。

日曜日はここ数日で溜まった日常の雑務に追われる。

月曜は約丸一日、某田園調布宅でのインタビューのテープ起こしをやって終わらせる(一時間半もので17000字だから、「3万字インタビュー」とかいうやつは相当な分量なのだろう。)。思うこともあるが極秘インタビューなので書けない。ほぼそれだけ。

昨日は朝から月末処理をし、昼からもうすぐ10日間軟禁される業務の為の引き継ぎ。二時間真面目なことを喋ったら疲れた。で、戻ってきて月末処理の続き→英語。

今日は起き抜けにハーモニー・コリン「ミスター・ロンリー」をDVDで。後が霞むほどファースト・シーンのハイスピード撮影が良すぎ。もっとキッチュかと思ったが、それなりに内面的な重さに食い込みつつ、あくまで淡々と過ぎていく時間。確かに「ビューティフル・ルーザーズ」(引用元は未見)である。パリの並木道を歩きながらマリリンがマイケルをコロニーに誘うシーンで二人が立ち止まりつつもカメラは止まらない、とか良質のドキュメンタリーのようなハンディなど、カメラとライティングの冴えが目立つ。マイケルの動きも冴えていたけど、それは笑わせる為ではなく、「練習」という自分と向き合う儀式の演出である。で、これまた冴えまくっていたチャップリンはドニ・ラヴァンだったのか!確かに冴えていたよ。「疎外された者は疎外される」という同語反復。決して交わることのないもう一つの物語も良かった。ラストシーンは特に。えっ、ヘルツォーク(監督の方)とカラックスだったの?そう言えばあの妙に説得力のある友人はカラックス以外の何者でもないし、あの神父も妙に異質な撮り方だったな。最高とは言わないけど、やっぱ劇場行くべきだった。 拍手する

プロフィール

  • Akio Ota
    Motion Programming,
    Urban Visualizing,
    Hand-made Electronic Musical Device
  • Flickr